望月真理 カンタ・ワークショップ

望月真理 カンタ・ワークショップ

かつてインドベンガル地方の家庭で作られていた生活の為の刺し子「カンタ」のワークショップを下記の日程で行います。

第1回 2016年10月16日(日)13:00〜17:00
※申し込み受け付けは終了しました。
第2回 2016年11月27日(日)13:00〜17:00
※申し込み受け付けは終了しました。
第3回 2016年12月18日(日)13:00〜17:00
※申し込み受け付けは終了しました。
第4回 2017年1月15日(日)13:00〜17:00
※申し込み受け付けは終了しました。
第5回 2017年2月19日(日)13:00〜17:00
第6回 2017年3月19日(日)13:00〜17:00

詳細

会 場 Galerie Lã(ギャルリーラー)
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル601
参加費 5,000円(税込) 全6回 一括申し込みの方に限り 25,000円(税込)

ご予約・お問合せ

TEL:03-6228-6108 / 090-6197-1823(吉本)

FAX:03-6228-6108
申込書をこちらからダウンロードして下さい

E-mail:la@salondela.com
必ず、氏名・性別・住所・電話番号・参加ご希望日を明記してください。

ご注意 ※e-mail,電話にてお申し込みください。
※ワークショップ代金を下記の口座にお振込みください。振込手数料はお客様負担にてお願い致します。
※また、事前に当サロンにてクレジットカードでのお支払い、現金でのお支払いも受け付けております。その際は来廊日をご一報お願い致します。
※ご入金確認後、正式申し込み受付とさせて頂きます。尚、払い戻しは致しかねますのでご理解お願い致します。
お振込先 三菱東京UFJ銀行  麻布支店 普通口座 3576196 口座名 ヨシモトマキコ

望月 真理 プロフィール

1925年生まれ(90才)

故イルゼブラッシ氏に数年師事、ヨーロッパの刺繍を学ぶ。
氏の没後、アジアを旅する機会があり、アジアの美意識の深さに驚き、アジアに伝わる刺繍を探して旅をし、カンタと出会う。
今はする人も無く、本も無い中で、1枚のボロボロの古いカンタが手に入り、それを手掛かりに、手探りでカンタを始める。
〔入選〕新匠工芸展  民芸館展  高岡コンペ
インド グルサディ ミュージアム [作品納入]
東京女子大卒

カンタについて

カンタはインドのウェストベンガル州からバングラディッシュのジュソールを中心とした文化圏でかつて行われていた刺し子である。

古くなって使用できなくなった白のサリー(女性衣)やドウティ(男性衣)を貯めておき必要に応じて数枚重ねて刺す。多い物だと5~6枚重ねてスジニーと呼ばれる敷物にもする。ヒンドゥ教徒の場合だと中央に宇宙の中心である女性のシンボルとして蓮の花を置き、まわりに神話、民話、動植物、身の回りのもの等、夢に満ちた図柄を即興的に置く。
イスラム教徒の場合は幾何学模様になる。刺し方は単なるグシ縫いであるが、少しずつ針目をずらしたり、飛ばしたりして、文様を作って行く。図柄の周りの空白は地色と同色の糸で細かく自由な方向に刺し埋めて、ちりめんのような細かな皺を作る。これは布の補強から考え出されたもので、まことに美しい。強く柔らかくしなやかである。
カルカッタのアストッシュミュージアムには風呂敷大の物が数多く所蔵されている。
なかには思わず顔のほころびるような楽しい物があり、これは何に使ったのかと尋ねたところ、赤ちゃんのおねしょ布団との事であった。柔らかく、通気性があり、暑くても寒くても心地よく、赤ちゃんが生まれると判ると、母親やおばあさんが赤ちゃんへの思いを込めて、何枚も縫うのである。

カンタは豊かではない人々が、古い布を重ねて刺し、新しく蘇らせて再利用する為の生活の知恵である。実際に使う為に作られた物であるが故に、そこにある即興的な芸術性の高さが限りなく魅力なのである。

柳宗玄氏は学士会報771号にこう述べておられる。
「家族の為に心を込めて針を刺す、手間のかかる程愛情が布に移り、こうして作られた物は例外なしに見事である。見方によれば雑巾の一種であるが、また見方を変えれば、最高級の芸術品なのである。ただしカンタの時代はもう終わった。今も作ってはいるが、市販のけばけばしい色糸を用い、手間をできるだけ省こうとする土産物である。」

シルクロードの吹き溜まりである日本で、このカンタを私は伝えていきたいと願っている。(望月 真理)

ページの先頭へ